第1回独重奏演奏会

平成710月7日(土)

吹田市文化会館メイシアター中ホール

 

1

 

 

 

@

大聖堂

A.バリオス

末岡成基(18期)

 

A

郷愁のショーロ

A.バリオス

青木朋幸(11期)

 

B

ファンタジア第10

A.ムダ−ラ

中村逸三(10期)

 

C

主題と変奏(弦楽六重奏曲第1番より)

J.ブラームス

1st.G

2nd.G

井開隆広(18期)

安田貞之(19期)

 

 

 

 

 

2

 

 

 

D

ガボット・ショーロ

H.ヴィラ=ロボス

小柳豊茂(10期)

 

E

フルート組曲より

JB.ルイエ

フルート

ギター

中島るり(10期)

中島 晃(9期)

 

F

タンゴの歴史

A.ピアソラ

フルート

ギター

上田新平(6期)

稲谷朋彦(19期)

 

G

ファルーカ・ブレリアス

パコ・セペーロ

濱近由香利(16期)

 

 

 

 

 

3

 

 

 

H

ブランデンブルグ協奏曲第3

JS.バッハ

アルトG

1st.G

2nd.G

4th.G

稲谷朋彦(19期)

森兼 弘(17期)

竹本真一(10期)

高本健児(10期)

 

I

南のソナチネ

MM.ポンセ

木村浩三(19期)

 

J

舞踏礼賛

L.ブローウェル

坂田年正(16期)

 

K

ソナタ ニ長調op.61

J.トゥリーナ

浅野一則(10期)

 

 

 

 

 

 

 

第2回

第3回

第4回

第5回

 

 

 

第6回

第7回

第8回

 

 

 

 

機関紙「あるぺじお」より

 当演奏会は元々独奏楽器であるクラシックギター本来の姿を余すところなく反映した演奏会であった。アマチュアの独重奏演奏会やギター教室の発表会など多種ある中で、これほど内容の高い演奏会は他に類をみないと思える。ステージ数は12と少なかったが、少ないからこそ充実したのかもしれない。現役の独重奏演奏会は30回近くにもなり関西学生随一の演奏会であるが、やはり研究発表会の域は超えない。しかし乍らその中にも上位数人は特筆すべきソリストが毎年潜んでいる。今年の浦田氏などはコンクール(大学生の部)で一位になるほどの鬼才だ。今回のOB演奏会は現役時代明らかにその上位なるレベルの者を選りすぐったとも言える演奏者で構成されていたのだから至極納得いく所でもある。また、現役時代よりもテクニックこそ下降しているが年の功と言うか、表現力は一段と上昇している者もいる。

 当日のアンケートによると、12ステージの評価は意外と満遍なく評価されていたのが興味深いところでもある。もっともトリを取った10期の浅野氏は観客の度肝を抜いたらしく感嘆の声が多かったようだが、演奏途中、中断してしまった奏者でも高く評価されていた。やはり年の功で聞かせどころは心得ていたと言えるのかも知れない。同じことが四重奏にも言える。四人が演じたミスタッチの数は計り知れない。にもかかわらず、曲としての出来はかなりの高水準であったと思える。相対的に現役生のように舞台慣れはしていないし、緊張の度合いは幾許かとも察するが、それなりにやれるものだな、と感じさせる演奏会であった。